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高校を卒業して、20年目の夏を迎えている。

吹奏楽部をやっていた僕にとって夏は、特別な季節。夏には、コンクールや定期演奏会がある。仲間と何年間も積み重ねたものが一つの場所に到達して、泣いたり笑ったりして、別れがある。好きな女の子のシャンプーの香り、部活後の花火、海の匂い。

高校時代、吹奏楽で一緒だった仲間とは、今も特別な関係が続いている。数年ぶりに会ったとしても、言葉を交わさなくてもわかりあえる。誰かが「辛い」と言葉にしなくても、皆がそれを理解し、手を差し伸べる。そして、幸せを祈る。

同期だった女の子たちは、当時から大人びていた。彼女たちは、「姉みたいなものだから」と僕にいって「よしたかくん」と僕を呼ぶ。そのニュアンスは、同級生を呼ぶ「義高クン」ではなく、まるで弟を呼ぶような「よしたかくん」だった。今もそれは、変わらない。当時、秘書と名乗る女の子が5人いた。指揮者だった僕の「お世話役」ということなんだけど、17歳の「よしたかくん」がどれほど手がかかる高校生だったかわかる。(笑)

今年の春、当時の顧問だったF先生が転勤で地元を去ることになった。先生が僕に言ったのは、「アンタがどれほどワガママにやっても、文句ひとついわないでアンタについてきた仲間に感謝しなさいよ。」ということだった。僕は、当時音楽だけを追いかけていた。兎に角、音楽だけを。

明日、当時の仲間と札幌市内で会います。

 

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